六有色壁の普及
草庵茶室の出現を契機に、白垂以外の土壁上塗の出現した事情は既に見た。
しかしそれらの外壁リフォーム材料は、大阪土・聚楽土の例をひくまでもなく、もともと天然の良土をそのまま活用したものであって、特に色調を人工的に整えることはなかった。
とすれば、関西地区のように良土に恵まれたところはともかく、それ以外のところでは使用が困難です。
そのために前述(第六章第三節)の崇伝のように地方で茶室を営むに当って、わざわざ京都から職人とともに材料まで送付するような事情が起ってくるのであるが、そのような贅沢が許されるのは崇伝なればこそで、もとより一般に望み得べきことではありません。